クラブ工房〈Q&A〉

諸般の事情で、2年間活動を休止していた【クラブ工房・アトリエ樹本】を、2月に再開しました。

2年前の休止以後、お客様方から「再開して欲しい」との声が多く、私としても困っているお客様に背を向けたままではおられず、2011年からの動きを取れるよう進めてきました。

2月、再開と同時にお客様方もぼつぼつ来て下さり、何とか形になり始めました。
おかげさまで短い期間で「樹本が再開したってよ!」という噂が広まり、お客様方が足繁く通って下さるようになりました。 感謝、感謝です! !

私の他の仕事との兼ね合いがスムーズに出来始めたのは、4月に入ってからでした。やっと全てが順調に滑り出し始めたようです。
後は、ホームページ上でも【修理依頼】を受けられるように出来れば良いのですが・・・、もう少し時間を戴ければ準備も整えられると思います。 それまでお待ち下さい。

 

“漫画家” と “クラフトマン” の2足の草鞋(わらじ)をはき、21年が過ぎました。
《クラブ工房・樹本ゴルフ》を開設して16年が経過。

トーナメントプロからも信頼を寄せ、トップアマチュアからは良き相談相手として信頼を寄せている。《クラブ職人・樹本》の経験と技術と知識に〈Q&A〉 ! !

おしえて下さい!

2010年

5月

30日

NEWアイアンのフックがひどくて

〈Q〉

福岡県:『田中さん』(56歳・162センチ・73キロ)
年々歳を取り飛距離が落ちています。
思い切ってカーボンシャフトに切り替えたのは3年前でした。
今年も少しでも飛距離を取り戻したくて「飛ぶ!」と、噂のアイアンを手に入れましたが、
どういう訳か、フックばかりします。
5番・6番はやや軽めのフック、7番・8番はフック、9番~SWまでは少し強めのフックに
なってしまいます。 
確かに元々ドロー打ちですが、ここまでフックするとどこに向いて打って良いのかわからなく
なってしまいます。
以前のクラブと、シャフトの硬さの違いかと思ってショップで聞いてみましたら、
「殆ど変わらないはずですよ」と。
自分の打ち方のせいなのか・・と思いスイングを色々いじってみましたが、
しっくりこず原因が分かりません。

何か方法がないのでしょうか? 教えて下さい。

〈A〉

『田中さん』からのメールにはクラブのメーカー名、機種が書いてありました。
いくつかの原因が考えられます。

(1)最近はどのメーカーも《ストロングロフト(ロフトが立っている)》機種のクラブがあります。ストロング機種の7番アイアンのロフトは【30度】。
一般的な7番アイアンのロフトが【34度】です。
同じ7番アイアンなのに4度も立っています。
7番アイアンであってロフトは6番アイアン! 当然 飛距離は得られます!

(2)それらの機種は、殆どが《ストロングロフト》+《チタンフェース》あるいは《マレージング鋼やバナジウム鋼》という反発の強いフェースが使われています。これらのフェース素材によっても飛距離は得られます。

(3)そして『田中さん』のフックの大きな原因となっている【ライ角】についてです。
メーカーの考えは(実際に聞いたことはないのですが想像するに・・・)
スライサーが真っ直ぐ打てることで飛距離アップに繋がり、ドローになれば更に飛距離が 出る・・・そのための手段として捕まりの良いライ角にする、つまり【アップライト】にセッティングする。
捕まりの良い球はそれだけで気持ちが良いものです、その上飛距離も得られる。と言う考え方だと思います。元々ドローヒッターである『田中さん』の場合、その度合いがより大きくなりフックに・・・と言う事です。

(4)大きな原因として考えられることは・・・
新しくお買い求めになったアイアンの【ライ角】は田中さんのスイングタイプ、あるいは身長にあっていない。 と言うことです。
NEWクラブの【ライ角】は田中さんにとって【アップライト】になっているためボールは左に曲がっているのだと思います。
元々ドローヒッターの田中さんにとっては、より大きく左に曲がってしまう結果になっているのでしょう。

『田中さん』へのアドバイスは、
お近くのリメイク工房で【ライ角調整】をしてもらって下さい。
その的確な方法として、古いクラブも一緒に持って行き、新旧クラブの球筋、曲がり幅などを
職人さんに詳しくお話し下さい。
工房職人は新旧のクラブを隅々まで計測し、あなたのお話を元に、満足いく調整をしてくれる
はずです。 万一、ステンレスボディーで曲げられないと言われた場合は、メーカーに問い合わせて下さい。メーカーには専用の【ロフト・ライ調整器】があるはずです。

※ 一般リメイク工房での【ロフト角・ライ角調整】料金は、1本800円前後ぐらいでしょう。( 地方によって、店舗によって、料金設定は変わります。ご了承下さい。)

2010年

5月

14日

ドライバーを2年ぶりに買い換えたんですが・・・

〈Q〉

神奈川県:『YOUJI さん』

こんにちは、先日ドライバーを2年ぶりに買い換えました。
新しいクラブで喜び勇んで練習場へ・・・ところが今までとは全くの逆玉が出るんです。
本来、私はドローヒッターだったのですが、どういう訳か軽いフェードボールになって
しまうんです。何故でしょうか?
フェードボールは打っていて馴染みがないせいか気持ちが悪いのです。
スイングを変えた方が良いのでしょうか・・それともクラブでの調整は可能でしょうか?

〈A〉

『YOUJIさん』の本音は「持ち玉のドローボール」で攻めて行きたいのですね。
正しい考え方です、大賛成です! 
球筋を変えると言うことは、攻め方や意識、イメージを180度変えると言うことです。
当然 今までのスコアを確保することには苦労するでしょう。

自分のスタイルを守る調整方法はふたつです。


(1)鉛調整
(2)シャフト交換


『YOUJIさん』からのメールでは、詳しいクラブスペックが書いてありませんでしたが、
以前のクラブに差してあるシャフトと、新しいクラブのシャフトでは
「キックポイント」や「シャフト重量」が違うのでしょう。 
もっと厳密に言うならば、ヘッドの「重心位置」や「重心距離」や「重心深度」も
違っているはずです・・・が、そこまで言ってしまえばクラブを再び買い換える話になってしまいます。

まずは【鉛調整】を試してみて下さい。(500円~600円程度)右の図のようにソールに鉛を貼ることで変化します。

★トゥ側に貼ると「重心距離」が伸びてヘッドが返りにくくなります。
★中央に貼るとクラブバランスを重くする。
★ヒール側に貼ると「重心距離」が短くなりヘッドが返りやすくなります。
★ソール後方に貼ると「重心深度」が深くなり(3グラム位を限度と考えよう)インパクト時のロフト角が増えます。(今までより高弾道になる。)

これらの事が分かっていれば「鉛による球筋の調整」は難しくありません。

 

※【鉛調整での注意】※
鉛は何十グラムも貼れるものではありません。3グラム前後でスイングウエイト(バランス)が約1ポイント前後重くなるものと考えて下さい。私の個人的な意見としては、【3グラム前後】にとどめて欲しいですね!それ以上の鉛は、そのクラブが持つ本来のクラブ性能を壊してしまう事もありますので好ましくない、と考えます。

 

(2)

それでもダメな時は思い切って【シャフト交換】を考えましょう。
その際は計測器のあるショップ or 工房できちんと計測してもらい、
自分のスイングタイプに合ったシャフト探しのアドバイスを受けましょう。
妥協は後悔の始まりです。
求める球筋を得られるシャフトを探して下さい。

 

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