第3話「決意、計画実行・・・事件発覚」

中学生になった漫画バカは、漫画ばかり勉強していました。
中学2年生の時「漫画家になろう!」「漫画を描いて飯を食って行こうっ! !」と、決意する。
3年生になると高校進学の話が出始め、親も担任も当然のように私が進学するものと
思い込んでいる。
私は進学する事よりも1日も早く東京に出たい想いが強くなり、ある計画を実行!

高校受験日当日、答案用紙を全て白紙で提出する!
今考えると何て幼稚な抵抗を・・・と、思いますが、当時はこれが精一杯の抵抗で、
【 白紙 = 落ちる = 東京に行ける! ! 】と、浅はかな考えが唯一の・・いえ、絶対の方法だと
思い込んでいましたから!
3日後、中学担任から呼び出され2時間の正座・・この時人生最大の肉体的苦痛を経験する。

高校から合格通知が届く。 世の中の《不思議》と《仕組み》を初めて体験すると同時に、
人を恨む事もちょっぴり覚えた気が・・・でもとても優しい担任の先生でした。
今では想い出すたびに感謝の気持ちでいっぱいです。
(しかし今の時代では考えられない事ですね、時代に感謝! 関係者の皆様に感謝!)

仕方なく高校に入学、新担任から「我が校始まって以来の白紙答案事件の罰 ! !」と、言われ
1年間の委員を命じられ、しぶしぶ承諾する。(実は程々成績も良かったんです。)

毎日真面目に通学するが物足りない高校生活・・でも学校が終わると同時に最高の時間が
始まるのです! クラブ活動には入っていませんでした、だって部活の時間が勿体なくって!
そんな訳で、いつも一番に教室を飛び出していた記憶があります。 

自転車で全力疾走、9キロの道を20分! 
家に帰るなり机に向かう・・・いえいえ勉強ではありません!
ひたすら漫画を描いているだけです。 夜中の2時頃まで夢中で描いていましたね。

この頃、ラジオとの出会いがあったのです。
面白い深夜放送を探し、たどり着いたのがニッポン放送の [ オールナイトニッポン ]
でした。 東京の番組を山口で聞くのですから、音が小さくなって聞こえなくなったり
して・・・そのたびにボリュームをひねっては耳を近づけて聞いたり・・・。

あの頃は自分のしたい事だけをして、自由にのびのびと漫画だけの楽しい毎日を過ごして
いたなぁ! (チョットうらやましく感じる今現在の自分がですが・・。)

あと1ヶ月で1学年が終わると言うときです、
「こんな生活をまだ2年も続けるのか・・・」と、真剣に悩みました。
そう考えるとどうにも気持ちを抑えることが出来なくなり、「 やめたっ! ! 」

自分の中の何かが爆発したと同時に退学届けを書く。 翌朝一番のホームルームで
担任に渡し「1年間ありがとうございましたっ!」と、頭を下げそのまま自転車にまたがった。 

《親はこれから説き伏せればいいや!》なんて気楽に考え、これからの自分の未来に
胸をふくらませながら最高の気分でのんびりと家路に。

「ただいま〜っ!」とルンルン気分で玄関を入ると・・・! !
そこには仁王立ちの母が ! !  初めてみる母の怒り顔に正直びびりました。
この場をどう回避すれば良いのか、 頭の中に用意していた言葉がぐるぐる走り回るの
ですが何も言えず、気が付くと畳の上に正座をしていました。

無言の母を恐怖に感じるばかり・・・どうすれば・・・何を話せば・・・。
その時、「説明しなさい」と母が、穏やかな声で。

さあ、どうなるっ!?

  第3話 「決意、計画実行・・・事件発覚」 第4話につづく。


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